ポケモン界の”むし”のお話
*この記事は自身の所属するサークルのアドベントカレンダー企画に寄稿したものです。
前日の記事はこちら↓
皆さんこんにちは、Glvntlaです。
今回はとりあえずの初記事としてむしタイプとそれに関連した記事を書いてみました。なんかむしポケモン好きなんですよね。ちなみに最終進化むしポケモン図鑑登場最速がこちらのバタフリー。こいつらからむしポケモンは始まった―――
ま、お時間あればどぞ。
*一部非公式の略称・名称等を用いています
*2018年11月時点のデータをもとに執筆していますがSwitch版ピカチュウ・イーブイは考慮しておりません
・初めに
今回のテーマは、むし! 今回の、って言っておいて次回はあるんでしょうかねぇ。まあ御託は置いといて本題に入りましょう。
とりあえずまずは辞書的な”むし”を載せておきます。
むし:人類・獣類・鳥類・魚貝類以外の小動物の総称。特に、昆虫をいう。(デジタル大辞泉・小学館)
むしって物凄く広い。小動物の総称って括りが広い。とりあえず今回はむしタイプを持つ、及びそれに準ずると自分が判断したポケモンについてのお話です。
・むしポケモンの基本情報
ではまずむしタイプの基本データから。
種族数
初出 | 総数 | 最終進化系 | 単タイプ | メガシンカ | 幻・伝説 | 準伝説 |
初代 | 12 | 5 | 3 | 2 | 0 | 0 |
2世代 | 10 | 6 | 1 | 2 | 0 | 0 |
3世代 | 14 | 8 | 5 | 0 | 0 | 0 |
4世代 | 9 | 5 | 3 | 0 | 0 | 0 |
5世代 | 18 | 9 | 3 | 0 | 1 | 0 |
6世代 | 3 | 1 | 2 | 0 | 0 | 0 |
7世代 | 11 | 6 | 7 | 0 | 0 | 2 |
計 | 77 | 40 | 18 | 4 | 1 | 2 |
*ミノマダムは3タイプ区別せず1としてカウント
*道具や特性の効果でむしタイプになるポケモンは考慮しない
相性
攻撃相性(むしタイプのわざで攻撃した場合)
2倍:くさ・エスパー・あく
0.5倍:ほのお・かくとう・どく・ひこう・ゴースト・はがね・フェアリー
0倍:なし
防御相性(むし単タイプのポケモンが攻撃を受けた場合)
2倍:ほのお・ひこう・いわ
0.5倍:くさ・かくとう・じめん
0倍:なし
*ポケモンGOの場合は2倍→1.4倍・0.5倍→0.714倍・0倍→0.51倍になる
種族値
平均 | 最高値 | 最低値 | |||
H | 67.4 | 107・マッシブーン | 1・ヌケニン | ||
A | 82.8 | 185・メガヘラクロス | 10・ツボツボ | ||
B | 81.2 | 230・ツボツボ | 40・スピアー・アギルダー | ||
C | 73.6 | 145・クワガノン | 10・ツボツボ | ||
D | 78.6 | 230・ツボツボ | 30・ヌケニン | ||
S | 74.9 | 160・テッカニン | 5・ツボツボ | ||
計 | 461.8 | 600・ゲノセクト・メガカイロス・メガハッサム・メガヘラクロス | 236・ヌケニン |
うーんなにこのツボツボだらけの図。いやまあ予想はついてたとはいえツボツボが極端すぎますねー。というか幻準伝説メガシンカ入れて尚強い存在感を放つツボツボよ。この記事がツボツボに支配されてしまう。
それはそうとして見ていくと、
・伝説0、幻・準伝説もそれぞれ5世代・7世代から
・攻撃が半減されるタイプが7つと多い
・極端な種族値のポケモンが多い他、全体的なHPは低めの一方でSが130を超える超高速帯に3匹(メガシンカ込みで4匹)いる。
・単タイプのポケモンが少なめ(最終進化系に限るとひこう・ドラゴン・はがねに次いでいわ・ゴーストに並ぶ少なさ)な一方どく複合、ひこう複合のポケモンが多い
まだありそうですがとりあえずこんなところでしょうか。HPが低いというのはリアル世界の虫の儚さのイメージ、どくやひこうの複合が多いというのは蝶や蜂、ムカデなどのイメージからきてるのでしょう。
未発見の複合タイプはノーマル・こおり・エスパー・ドラゴン・あくの5種類、普遍性のあるノーマルは見つからなさそうな気がしますねー。こおりタイプは雪虫とかモチーフで出そう、でもドラゴン複合はナメクジモチーフのヌメラがドラゴン単タイプなのでちょっと自分は思いつかないです。エスパーとかあくの複合は……あくタイプになりそうな害虫モチーフはUBで発見されてるしエスパー複合はなんかヤだな…… 超能力使うむしとか怖すぎでしょ……。まあ出るなら幻・伝説・準伝説、はたまた強い一般ポケか、それなりの立場はもらえそうと予想。
あと攻撃が半減されすぎ! なんだよ半減7って! 納得いく相性も多いけどゴーストとフェアリーに半減されるのは分からない。特にフェアリー。何をもってしてフェアリーで半減できるようにしたんだろう。
タマゴグループ
さてさてむしはこれだけじゃないですよ、むしタイプが無くてもむしポケモンな種族はいます。タイプじゃない基準、タマゴグループによる区分ですね。タマゴグループにも虫という区分があって、むしタイプじゃないのにタマゴグループがむしな種族もいるんです。
それがこいつら。
まあドラピオンは進化でむしタイプが消えたタイプなのでこのメンツだとちょっと浮き気味。グライガー族はサソリ、ナックラー族はカゲロウがモチーフでれっきとしたむしですね。
逆にタマゴグループに虫がない種族もいるんですね。
はい、こいつら。
(左から)ヌケニン(鉱物)・アノプス(水中3)・アーマルド(水中3)
まあヌケニンは性別不明なのでメタモン必須だから関係なかったり。アノプス族は化石ポケモンの仲間で化石ポケモンはタマゴグループが水中3になってるためですね。
で、今回はタマゴグループが虫なやつらもむしポケモンの範疇に含めて書いていきます。
・モチーフを考えてみた
結構リアル世界のモチーフがいることが多いポケモン世界、とりあえず調べてみました。モチーフとなったむしを現実世界の基準で分けてみると中々面白い。最終進化系のみですが結果、こちら!
昆虫類:31 節足類:6
多足類・等脚類・十脚類・軟体動物・甲殻類・菌類:1
昆虫モチーフが分かりやすく多いですねー。続いて多い節足類はクモやサソリの仲間、アノプス族もアノマロカリスがモチーフなのでここに入ります。あとは“小動物の総称“という括りですね。あまり見ないものだとパラス族は冬虫夏草なので菌類、ツボツボはフジツボなので甲殻類と判断しました。
さてでは昆虫の中でも分けてみると、
蛾:5 蝶:4
蜂・クワガタ・蝉・蛍:2
その他:12 不明:2
1番多いのは蛾、次いで蝶という結果に。蜂やクワガタが複数いる一方カブトムシやトンボは1種族のみ、バッタに至っては発見すらされていないんですね。なお蝉や蛍はそれぞれ分岐進化、セットでの登場ということで最終進化系が複数いるので事実上は1つといえるでしょう。アゲハントとドクケイルは明らかに蝶と蛾なので分けます。
でもこれ怪しいのがクヌギダマ族の分類。ポケモン図鑑上ではみのむしポケモン、そしてミノムシはミノムッチ族のようにミノガなので蛾の範疇なんですが……。 今回は同じミノムシ仲間として蛾に含めましたがこれは再考の余地がありそうです。
そして不明の2、これはハッサムとゲノセクトです。ハッサムはまあ進化前がカマキリなんですがカマ持ってないし特徴がハサミだからハサミムシなのかと言われても納得し切れないんですよね。もう一方のゲノセクトもネーミングがゲノム+インセクト(昆虫)と言われているので昆虫に分類しましたがモチーフはどうも想像がつきません。分かる人いたら教えて誰か。
なお、広義での虫には蛇やカエル、トカゲなども含むことが多いですが明らかに脊椎動物で昆虫や節足動物からは大きく離れているからか特徴や住んでいる環境がタイプやタマゴグループに反映されているようです(例:アーボ族、オタマロ族、ヤトウモリ族)。
・一部掘り下げてご紹介
はいじゃあここからは自分が独断と偏見で選んだむしポケモンを紹介していきますよ! 自分が1番触ってたのはブラック無印だから5世代産多いけどまあいいでしょう。
独断と偏見ってもはや死語だよね
デンチュラ
種族値:70-77-60-97-60-108(472)
タイプ:むし・でんき
初出:第5世代BW無印
はい、まずは自分のハンネの由来にもなってるデンチュラです!まあ由来と言っても英語名をもじっただけではあるんですがそれはいいでしょう。
モチーフはタランチュラですが毒はなく電気を使う蜘蛛、そしてもふもふ。全体的に毛足が長いのと多眼のなかでも大きい2つの眼が目立ちます。かわいい ちなみに進化前のバチュルは0.1mでポケモン界最小、こいつももふもふ感あって蜘蛛とかよりもはやハムスターに近い。かわいいすごくかわいい
でもってかわいいだけじゃないんですね、むし・でんきの複合はこいつらだけの固有の複合、おかげサブの打点に困りやすいでんきタイプの中では草打点も確保できたりするなお火力
あとはエレキネットだったりねばねばネットだったりといった蜘蛛らしい技も使えて種族値は平均的ながら中々な個性を持っています。
ただ自分はうまく使えてないのがすごく悲しい。デンチュラ入り構築の記事も2つ(というか実質1つ)しか見たことない。
ウルガモス
種族値:85-60-65-135-105-100(550)
タイプ:むし・ほのお
初出:第5世代BW無印
次はこいつ。こいつももふもふ。かわいい かわいいもそうだけどそれ以上に強い、というのがウルガモスの特徴。特殊面に優れ素早さもある、特にC135というのは登場時で全ポケ中9位、ウルガモスの上にいるのは同じく第5世代のシャンデラ以外は全て伝説級という高さ。どうも公式が最初から強いポケモンということで制作した通りの強ポケモン、それもあってかBWの古代の城では専用の部屋があってむしタイプ初のシンボルエンカウントもあるほどに優遇されています。特に初出の第5世代はこれまで冷遇気味だったむしタイプが大躍進した世代、それを代表するポケモンですね。
ツボツボ
種族値:20-10-230-10-230-5(505)
タイプ:むし・いわ
初出:第2世代
まず種族値配分を見ましょう。上述の表で気づいた人もいると思いますがツボツボの特徴は何よりこの極端な種族値配分!BDに振りすぎた結果他の能力全部20以下だしHPが20しかないからそこまで耐久力も過信できないとかいうこの配分よ。これでも合計505は"無進化の一般ポケモン"という括りではトップクラスなのでいかに配分が大事か。 ただこの極端過ぎる種族値配分に個性的で豊富な変化技のおかげで色々悪さできるポケモンでもありますね。
フライゴン
種族値:80-100-80-80-80-100(520)
タイプ:じめん・ドラゴン
初出:第3世代
むしタイプじゃないですがタマゴグループが虫なのでむしポケモンの範疇に含められているポケモン、フライゴン。なかなか良デザインで自分は好きですし人気も高いようですがいかんせんガブリアスに立場を奪われてしまった哀しみを背負っているポケモンでもあります。 なんでガブリアスを陸鮫にしたんだ公式よ
デザインのみならず能力も悪くないですし技も豊富、使い方によっては十分やっていけるようです。(自分にはまだムリ、悲しい)
図鑑の分類が”せいれいポケモン”なんですがこれ、蜉蝣(カゲロウ)、蜻蛉(カゲロウ・トンボ・せいれい)、精霊、そしてドラゴンタイプ(ドラゴンフライ)、更に特性は「ふゆう」(浮遊・蜉蝣)とものすごく制作陣のセンスに溢れているんですよね。是非活躍させてあげたい。
クワガノン
種族値:77-70-90-145-75-43(500)
タイプ:むし・でんき
初出:第7世代
はい2種族目のむし・でんき複合ポケモン、そしてずっとカイロスしかいなかったクワガタのポケモンです。カイロスよりもクワガタらしさが前面に出てますね。 で、このポケモンは前述のウルガモスを越えるCがあるとか図鑑説明の割にSが低いとかありますが説明したいのはそこじゃない。"むしタイプ初の特性「ふゆう」"ポケモンなんですよ! フライゴン?アレはむしポケモンだけどむしタイプじゃない。
これどういう事かというと、特性で"飛んでる"ということを表現してる、ということなんですね。6世代までは明らかに飛んでるけどひこうタイプに出来ないから特性「ふゆう」で飛んでる事にしちゃえ!っていうポケモンはドラゴンタイプだけだったんですね。なので先程紹介したドクケイルはむし・どくタイプで明らかに飛んでるのに特性は「ふゆう」じゃないんです。
そんな中で飛んでる事を特性で表現したクワガノン!もはや革命的。ただまあ浮いてるからって全部が全部特性「ふゆう」にするとじめんタイプが泣く羽目になるので程よく調整しないといけないので増やしづらいんですが。
・ダブルのお話
ではここで少しダブルバトルのお話をば。
ストーリーではシングルがメインですがでは全部のポケモンがシングルで活躍できるかと言われるとそうではありません。どうしてもシングルは1対1の殴り合いになることが多い為、種族値が低いと結構厳しい面があったり。しかしシングルで活躍しづらいポケモンでも、時には進化前のポケモンでも、個々の特性や技、持たせる道具を活かしてダブルでなら役割を持たせられるということがあるのです。
ではダブルの特徴を少し挙げていきましょう。
・同時に場に出すポケモンは2匹、合計4匹まで選出
これが何より大きな特徴ですね。例えば相手に攻撃をする時。"2匹で攻撃する"という選択肢に加え、"1匹がサポートして強化したもう1匹で攻撃する"という選択肢が生まれてきます。ポケモンを動かす選択肢が広がったことで、シングルでは活きなかったポケモンや行動も選択肢に上がってくるのです。また、ポケモンの足りないところを"隣に補ってもらえる"ことができます。いい技があるけど火力が足りない、逆に技威力は十分だけど素早さが微妙、と言った欠点を補うことができるんですね。
・範囲技の威力にマイナスの補正がかかる
複数の相手がいる以上、複数を同時に攻撃できる技(いわゆる範囲技)というのは非常に強力です。それが強力過ぎる所以か、はたまた単に攻撃対象が増えてるのにシングルと同じダメージはおかしいということなのか、範囲技はダブルでは攻撃が分散して少し威力が落ちます。まあこれは調整みたいなもんでしょう。
・ダブル専用の特性が存在する
これは"きょうせい"(道具を失った味方に自身の持っている道具を渡す)などが挙げられますね。まさにサポート向きの特性であり、これを活かす為にはダブル(もしくは6世代で廃止されてしまったトリプル)で採用する必要がある、ということです。
猫+花吹雪で弱保共生珠orスカーフみたいなギミック楽しそう
これらの特徴のおかげで、シングルとはまた違った層のポケモンが活躍しうる環境になっています。ダブルバトルは個々の技や特性を活かす、シングルとは違った活躍の場を見つけることができる対戦と言えるでしょう。
・終わりに
初記事の内容として我ながらアレ( )な内容でしたが、いかがでしたでしょうか。この記事を読んで多少なりとも興味を持ってくれたら幸いですね。最後まで読んでいただきありがとうございました。Glvntlaの次回記事に乞うご期待!ないやろ